診断が変われば治療は変わる
実は歯科にも専門があります。
みなさんは病院に行ったことがありますよね。
お医者さんなら小児科、脳神経外科、内科、外科、神経科、心療内科、整形外科・・・と詳しく専門分野がわかれています。
「こういう症状の時には、内科、循環器科、脳外科・・・」
と専門が分かれています。
そしてお医者さんの看板にも◯◯外科、◯◯内科、◯◯整形外科・・と患者さんにはわかりやすく標榜表示され紹介されています。
医科と同じように実は歯科にも専門があります。
それぞれの専門の先生が、それぞれの立場で診断、治療を行います。
同じ患者さんのお口の中の状態を10人の歯科医師が診た場合、10人が10人、違う診断を行うことがほとんどです。
歯の予防を専門に行なう予防歯科
歯の根っこの治療を行う保存科
噛み合わせを専門に行う補綴科
見た目を専門に行う審美歯科
親知らずの抜歯、口腔癌の手術、顎の骨を手術したりなどを専門に行う口腔外科・・・
歯医者さんにも専門分野、というのがあるのです。
しかしながら,医療広告に関する規制から,補綴科や保存科,インプラントセンター等看板に標榜できないように規制されており,一般の方にはわかりにくく,歯科はどこに行っても同じ診断をされるように勘違いされやすくなっています。
歯医者さんによって診断が違う
というのは、こういうことを意味します。
誰が診断しても同じ診断じゃないの?
と思われる方がほとんどだと思います。
しかし、歯科だけでなく、医科の世界においても、「A先生とB先生とC先生の診断はまったく違っていた」ということはよくありますよね。
ある先生の判断では
「歯の神経をいますぐ取って治療したほうがいい」
ある先生の判断では
「歯の神経を抜かずに残し、治療したほうがいい」
先生によって診断の基準が違うのです。
なので、最初に誰にどんな診断を受けるか、そこがとても重要なポイントです。
とっても興味深いエピソードがあるのでご紹介しましょう。
誰が診断しても同じ診断じゃないの?
今回は実際にこのことを体験された患者さんにご登場頂きます。
Hさんは、同じところが何度も痛くなり何度も治療を繰り返していました。
Hさんのようなケースは特別ではありません。
むしろ、国民の7割以上は同じようなお悩みの体験があるかと思います。
あなたには、過去に治療をした歯が何度も何度もかぶせ物が外れたり、同じところが虫歯になったりということって経験ありませんか?
なぜなんだろう?
と疑問に感じたことは、ありますか?
以前にもお話しましたが、日本だけでなく、世界中で今行われている歯医者さんの治療の7割が、あなたが以前に治療した部分の再治療なのです。
「歯が痛い」
「歯がしみる」
「かぶせ物が取れた」
「歯が抜けそう」
などあなたが患者さんとなって歯医者さんに駆け込む理由のほとんどは、過去にあなたが受けた治療部位になんらかの問題があって起こっている、という事実をあなたはご存知でしょうか?
何度も同じところが虫歯になっていませんか?
「何度も同じところが虫歯になる」のは、あなたが毎日の歯みがきを怠ったせいでしょうか?いいえ、そうなってしまう原因はそれだけではないのです。
そうなってしまう原因は実は今の歯科治療の保険制度にも大きな問題があるのです。
また、従来型の「悪いところを削って詰める」という対症療法、つまり、「何か起こった部分だけを表面的に解決する」というスタイルにも問題があるのです。
歯科治療に限った事ではありませんが私達は「何か違うかも?」と思ってはいてもみんながそうしてるし、お医者さんがすることだから、国が決めていることだから、という理由で少しひっかかりしつつも、そのままの習慣を続けるということが多々あります。
■薬はよく効くいいものだ そして、薬に対しても
厚生労働省がちゃんと認可している
=国が安全と認めている。つまり、
■その治療をしておけば大丈夫
■その薬は安全なもの
■その治療は安全で安心なもの
・・・・と思っていた。それに対し、保険が効かない治療となるとそれをするのはとってもこだわった人だけ!
保険が効く治療は一般的な国産車、
それに対し、保険が効かない治療はベンツのような高級車。
こんな風にイメージされていたそうです(^^;)
なるほど~と私も思わずうなずいてしまいました。
こういう意識をお持ちの方は日本にはまだまだいらっしゃいます。
さあ、あなたはいかがでしょうか?
日本人の多くがまだまだこういった間違った「常識」を持っているからこそ、日本人が歯を失い続けているという現実がそこにあるのです。
歯の神経を抜くと、その歯は死んでしまいます。
さて、Hさんの話に戻ります。
Hさんは、同じところが何度も何度も痛くなり何度も歯医者さんに通い治療を繰り返していました。
そして、ある歯医者さんで「悪くなっているのでこの歯はもう神経を取ってしまいましょう」と診断されました。
そんなことを繰り返していると、だんだん状態がひどくなり、歯医者さんに行ったら「歯の神経を取りましょう」と言われ治療したという体験、あなたにもありませんか?
私はHさんのお口の状態を詳しく診させて頂きました。
私の診断では、「歯の神経はまだ生きているので神経を取らなくても良い」という判断でした。
今までの医院さんでは「神経を取りましょう」と診断されました。
私の医院では「神経を残す治療をしましょう」と診断しました。
この診断の違いによってその後の治療が全く違ってくるのです。
これが「診断が変われば治療は変わる」という事になるのです。
「神経がもう死にそうなのでいっそ取ってしまいましょう!」と診断すると、実は治療をする側としては簡単です。
神経が残っていると、触っても痛いので患者さんも痛がるし、嫌がります。
歯科医師にとって何よりも嫌なこと、それは自分が関わった患者さんが、痛い!と思うことです。
痛い=ヤブ医者と思われてしまいそうだから?です。
そんな馬鹿な!と思われるかもしれません。
しかし、歯科医師だって人間です。
痛がられると嫌なのです。
患者さんが痛そうな、辛そうな顔をしていると辛いのです。
ましてや治療中に、「痛いっ!!」なんて言われようものなら、内心はつらくて心がグサグサと傷ついてしまうものなのです。
また、「神経を取ってしまいましょう」というもうひとつの理由として
「神経を残す治療」には技術が必要、ということなのです。
神経を残すための技術を診断する先生が持っているかどうか、ということも実は大きなポイントとなるのです。
歯の神経を取るということはつまりはその歯は死ぬということを意味します。
心臓がバクバクと生きていた状態から内臓を抜いて剥製(はくせい)にしたという状態です。
生きている木の枝は細くても簡単には曲げても折れません。枯れ木はすぐにポキッと折れてしまいます。
ですので、その歯はたとえ表面的に見た目は白くきれいな歯であっても神経を取っているので枯れ木と同じです。
強度は1/10まで一気に落ちます。
なぜなら神経を抜いているので歯に栄養や水分が届かないから、です。
何か力がかかった瞬間にポロリ折れてしまうことも十分考えられるのです。
有り得ますよね?
だって、死んだ歯なんですから。
神経を取る=生きた歯から死んだ歯になる
ということをどれほどの人がご存知でしょうか?
知っていれば恐ろしくて早々簡単に「神経抜きますね」「ハイお願いします」とはならないはずなのです。
そんな、歯ぐらいで大袈裟な、とお思いでしょうか?
歯を軽んじる人はかならず将来歯で泣くことに、なるのです。
しかし、死にそうな人を死なないようにすることはできるのです。
最悪の状態を、生きられる状態に復活させることはできるのです。この違いです。ただし、以下のような場合には歯そのものを取る必要があります。もし取らないとどんどん状態が悪化します。■歯が割れてしまっている。
■歯の周りの骨が溶けてしまっている。
■歯がグラグラでほとんど宙に浮いている。 etc
歯の神経ってどこにあるの?どうやって取るの?
では、そもそも歯の神経ってどこにあるのか?どうやって取るのか?お話しますね。
そう、自然治癒しないのが「虫歯」「歯周病」なのです。わかっちゃいるけど行きたくないのも「歯医者」です。
歯髄=歯の神経と血管です。歯の内部の痛みの感覚を生み出す元の部分は、この「歯髄」の部分です。
歯髄は単に痛みを感じる神経線維だけではなく、極細の血管が走っています。
では歯髄はどんな仕事をするのでしょう?
歯髄は、主に象牙質と呼ばれる部分に栄養を行き渡らせたり修復したりする役目があります。
さらに虫歯菌などの細菌が歯から体の中に入り込もうとするのを防ごうとしてくれます。
神経を取りますか?
先ほども申し上げた通り、「ほうっておいて良くなることがない」虫歯の治療では、歯の痛みに対して、私達歯科医師が一番治療しやすく単純で確実な治療法は、
抜歯
です。
つまり、歯を抜いてしまう、ということです。
神経ごと歯も全部抜いてしまう、という治療です。
歯が痛い=歯を抜くでは、歯がどんどん失われてしまうことになります。
痛みを感じて私達に警告する歯の神経を取る治療は歯を一時的に残すことができるのです。
抜歯に比べれば、時間や期間、費用などもかかりますが、歯を残すための最後の手段として用いられるのが一般的です。
では逆に歯の神経を取らないといけない場合の一般的な手順をお話ししましょう。
■歯の神経を取る一般的な手順
1.麻酔する
歯髄を痛みなく取り除くためには、歯髄が歯に入り込んでくる、根の先端部分に麻酔液を到達させなくてはなりません。
しかし根の先端は、骨の中に隠れているために外からはまったく見えません。
そこで根元の歯茎や、周囲の歯茎の部分から、麻酔液をゆっくりと骨の内部へと浸透させるように麻酔が行われます。
2.虫歯を削りながら歯に穴を開ける
虫歯を取り除くとともに、歯の内部にある歯髄が入っているスペースに回転器具などを使って穴を空けていきます。
このときの穴の深さは、歯の咬み合わせ面から、概ね5~8㎜程度。歯髄は、比較的深い場所にあるのが一般的です。
3.根の部分の歯髄を見つける
歯髄は根の先端から歯の内部に入り込んでくるため、一般的に前歯で1本、上の奥歯で3本、下の奥歯で4本などと、根の本数により枝分かれしています。
歯の神経を取る際に難しいのは、歯の根の枝分かれを確実に見つけなければならないということです。
取り残しの根があると後日痛みを引き起こすこともあります。
4.根の部分の歯髄を取り除く
根の部分の歯髄は非常に細い(シャープペンシルの芯よりもずっと細い)ため、針のような器具を使って神経の空間ごとやすりがけのようにして、歯髄を取り除いていきます。
◆歯の根の部分にある神経は細い器具で取り除いていきます
5.薬を入れて蓋をする
歯の神経を取り除いたその日のうちに、しっかりとした詰め物で穴を埋める方法と、当日は、薬を入れて仮の蓋をしておき、根の治療を数回繰り返してから穴をしっかり埋める方法の2種類があります。
麻酔が切れた後の症状は、神経を取ってピタリと痛みがなくなる時もあれば、逆に痛みが強くなってしばらく痛みが残る時など、さまざまです。
神経を取り除いた後の空間は、そのままにせず、数回の治療の後、詰め物でしっかりと根の内部を塞ぐ治療が行なわれます。
以上が歯の神経を取る治療の流れです。
神経を抜かなくてはならない状態にまでなってしまった時にはこうやって治療を進めていきます。
しかし今回、Hさんの歯は神経を取らなくても治療ができる歯であると私は診断しました。
私は、基本的には「歯をできるだけ削らない治療」を行っています。
虫歯が進行し、やむを得ず削る場合でも通常の削る量よりも大幅に削る量を少なくし、患者さんご自身の歯を残します。
虫歯になる一番の原因は「バイキン」
虫歯になる一番の原因は「バイキン」です。
歯に「バイキン」がくっつき、そして歯を溶かし、その結果、虫歯になってしまうわけです。
虫歯を治療した部分、つまり「削って詰めた部分」がまた何度も虫歯になるということを経験された方は多くいらっしゃると思います。
その理由をお話しますね。
虫歯の原因は、「バイキン」です、とお話しました。
そして虫歯になった部分を大きく削って「虫歯部分」を取り除きました。
さらに、削った部分を型取りして、そこに詰め物を詰めました。
さあ、このプロセスの中に、「何度も同じ部分が虫歯になる」原因があるのです。
あなたは胃潰瘍です。
と診断されるのと
あなたは胃がんです。
と診断されるのでは、その後の治療内容が全く変わりますよね?
それと全く同じなのです。
最初に誰にどんな診断を受けるか、そこがとても重要なポイントです。
日本人が最も多く歯を失っている原因「歯周病」
歯周病とは、歯を支えている骨が溶けてなくなってしまう病気です。
歯を支える骨が溶ける理由は2つあります。
1.虫歯や歯周病によるバイ菌によるもの
2.過剰な力によるもの
歯の縦ゆれ、横ゆれの不自然な過剰な力によって歯を支えている骨が溶けていく。
<問題点>
一般的には歯を支える骨が溶ける理由は「ばい菌によるもの」だけである、
という考えのもとに治療を行っています。
現在日本のほとんどの医院さんでは、「ばい菌によって骨が溶け歯を失っている」という大きな考え方のもとに治療を行っています。
しかし骨が溶ける原因はそれだけではないのです。
過剰な力がかかることによっても歯が割れたり、骨が溶けたり、顎関節が変形したりという事実を全く知らない先生も多くいらっしゃいます。
例えば、4番目の歯から7番目の歯を失った患者さんで、「3番目の歯の神経を抜かなければならない」と診断された患者さんが来院されました。
その先生の診断によると、3番目の歯の根っこに膿がたまって骨が溶けている、つまり神経が死んでしまってバイキンが根の先から骨に入り込み、骨がすでに溶けている。
すぐに死んでしまった歯の神経を抜かなければならない、とのことでした。
当院で電気による歯の神経の状態を確認すると、その歯の神経は「まだ生きて生活している」、という反応を示しました。
つまり神経は生きていました。
言い換えると、そこにはばい菌もいない、ということです。
ばい菌がいれば神経は死んでしまいます。
神経が生きているということは、根っこの先にもばい菌はいない、ということです。
そう、噛み合う力が過剰すぎたためにその力でもって骨が溶けているのです。
つまり、「むし歯」ではなく、「噛み合わせ」に問題があったのです。
決して神経が死んだことによるものではないのです。
神経を抜いたり歯を抜く必要性は全くありません。
一度神経を抜いた歯や、抜歯した歯はもう二度と戻ることはありません。
ただ奥歯にインプラントを入れ、その歯に本来の力以上の力が加わらないようにしてあげれば良いだけのことだったのです。
このように診断の違いでその後の治療法が大きく変ってまいります。
診断が変れば治療が変わる歯が欠けたり、虫歯であっても正しい診断を行ない、歯の根の中を綺麗に治療し、患者さん本人の持つ治癒力のお手伝いをさせて頂く。
これが私たち、吉本歯科医院の考え方の根底にあります。
歯科治療において、最も重要なことは「噛み合わせ」
さらに言うなら「噛み合わせのバランスが整っている」ということです。
前歯が折れた
虫歯ができやすい
顎が痛い歯がグラグラする
顔がゆがんできた
いろいろな症状がありますが、その全ての大きな原因にこの「噛み合わせ」のバランスの悪さがあります。
例えば、なぜ「虫歯ができやすい」ことと「噛み合わせの悪さ」が関係するんだ?と思われますよね?
噛み合わせが悪い、つまり歯が正常に並んでいないので、その歯並びの悪い部分には当然プラークが溜まりやすく、いつもバイキンが住み着いている状態になっています。
ですので、噛み合わせが悪い方のお口の中は同じ所ばかり繰り返し悪くなる、ということがよくあります。
もちろんバイ菌は感染症ですので、噛み合わせが悪くても虫歯の無い方はいらっしゃいます。
また、前歯が折れた、ということと噛み合わせの悪さとの関係は、前歯が折れた、ということは、折れる前からもう既に折れやすい状態だった、ということが多くあります。
歯は28本が正常に並んで始めてバランスを保っています。
その中でどこかの噛み合わせのバランスが崩れると、前歯が本来耐えうる力以上の負荷がかかって噛んでいることになります。
ですので、日々の咬む力で少しずつ、前歯は折れやすい状態になっており、少しの衝撃や少しの咬む力である日突然折れてしまいます。
そういう方をよく観察すると折れた隣の前歯にヒビや亀裂が入っている方が多くいらっしゃいます。
正常な歯並びであれば前歯はそうそう簡単に折れることはありません。
また、こういった歯科におけるきちんとした技工物を作製できる歯科技工士もほんの少数なのではないでしょうか。
どうして吉本歯科医院の歯科治療は、患者さんにとって最善の治療を提供できるのか、という理由は、
「噛み合わせのバランスを正常にする」という大原則に基づいてすべての治療を行っているからです。
歯科の治療といえば、悪い部分だけを治す、または美しく見せる、ということがあまりにも最終目的とされているように思います。
しかし、噛み合わせは体全体のバランスを取る要になっていると言っても過言ではありません。
噛み合わせの悪さひとつで、体のバランスは面白いほど崩れていきます。
また噛み合わせのバランスを正常に戻すだけでまっすぐ歩けなかった人がまっすぐに歩けるようになれる方もいらっしゃいます。
そういった意味で、私たち歯科医師は、お口の中で起こっていることを通して患者さんの体全体を「診る」といった視点が絶対に必要です。
吉本歯科医院ではあらゆる治療にこの考え方が基本としてあります。
診断が変われば治療が変わる、この言葉の意味をご理解いただけましたでしょうか?
今回、ご登場頂いたHさんは治療期間中、「噛めない」「痛い」「つらい」という体験をなさいました。
■噛めないことがこんなにつらいとは!
■噛めないことがこんなに仕事や生活に影響するとは!
■歯ってこんなに大事なものだったの?
と身をもってお感じになったそうです。
Hさんが体験された中から出てきた言葉は、「噛めない」という状態になってはじめて意識されたことです。
どうやって「神経を残す治療」を行うの?
ではどうやって神経を残す治療を行うのかお話していきましょう。
私は、基本的には「歯をできるだけ削らない治療」を行っています。
虫歯が進行し、やむを得ず削る場合でも通常の削る量よりも大幅に削る量を少なくし、患者さんご自身の歯を残します。
虫歯を治療した部分、つまり「削って詰めた部分」がまた何度も虫歯になるということを経験された方は多くいらっしゃると思います。その理由をお話しますね。
さらに、削った部分を型取りして、そこに詰め物をしました。口の中には何十億何百億単位で数え切れないほどのバイキンが存在しています。
虫歯部分だけではなく、お口全体にうようよとバイキンが存在するわけです。
虫歯を削った部分にそのまま被せ物をしたとしたら、一体どうなるでしょうか?
ばい菌をさらにその中に押し込むようなものだとは、思いませんか?
歯を削った後、その後の治療が実はとても大事なのです!!
では、Hさんの「神経を残すため」にどのような治療を吉本歯科医院で行ったかを、ご説明しますね。
治療日1回目
1.神経が生きていることを確認します。
2.確認できた歯は麻酔をします。
3.ごく微量削ります。
4.抗生物質を塗りこみます。
5.仮の蓋(ふた)をします。
吉本歯科医院の治療の特徴(1)
虫歯部分であっても削り取るのではなく可能な限り虫歯部分の歯を残します。
このことによって神経を取らなくて済むことが多くなります。
吉本歯科医院の治療の特徴(2)
仮の蓋(ふた)は、長期間にわたって噛む力に耐えられる材質ではないので丈夫な材質に治療3回目の段階で置き換えます。
一般的な医院さんではこの仮の蓋(ふた)が最終的な被せ物となります。
治療日2回目
1.神経が生きていることを毎回確認します。
2.確認できた歯は麻酔をします。
3.詰め物ができる形に歯の形態を整えます。
4.削った部分の型取りをします。
5.抗生物質を塗りこみます。
6.仮の蓋(ふた)をします。
治療日3回目
1.神経が生きていることを毎回確認します。
2.確認できた歯は麻酔をします。
3.歯科技工士が作製した詰め物を調整します。
4.表面処理を行います。
5.詰め物、被せ物をかぶせます。
吉本歯科医院の治療の特徴(3)
削った部分の歯の表面を薬剤処理し、接着歯科治療認定医の特殊接着技術により詰め物を調整している時に侵入してきたバイキンの殺菌、治療した部分にバイキンを入り込ませにくいようにするのがこの接着技術です。
どんなにいい素材でかぶせ物をしても、接着技術なくしては、必ず同じ症状が短期間に内部で起こってしまいます。
数年後にまた再発を繰り返す原因を起こさないことが非常に重要です。
「接着」という聞きなれない言葉ですが、歯科治療の成功の鍵を握っている技術であることをご理解いただければ幸いです。
吉本歯科医院の治療の特徴(4)
素材の良いものを選び(金属アレルギーに対応、強度があるもの)で被せ物をします。
治療日4回目
1.周囲に漏れている接着材を除去します。
2.終了
なぜ最終回に除去するのかというと、接着材が硬化するのには約一週間を要します。
詰め物をかぶせた日に接着剤を完全に除去してしまうと接着の層が壊れてしまいバイキンの再侵入を引き起こしてしまうためです。
極めて小さい虫歯治療の場合は1回の治療でも終了しますが、神経に近い部分の虫歯の治療の場合は回数をわけて行います。
回数を少なくするために、当院で仮の蓋(ふた)として使用している材料を最終的な詰め物として治療を終了される医院さんも多い(保険で認められています)のですがそのことにより起こる弊害は下記の通りです。
・強度不足で噛み合わせが狂う
・必要な工程を省いたためバイキンが再侵入し、虫歯の再発が繰り返される
上記の吉本歯科医院の治療の特徴(1)~(4)が、吉本歯科医院と一般的な歯科医院との大きな違いです。
この工程のどこかひとつでも不十分であれば、必ず虫歯は同じ場所から再発します。
虫歯の原因は「バイキン」ですので、詰め物と歯との間にバイキンが入り込んでいる状態・隙間があいている状態では将来必ず、何らかのトラブルを引き起こしてしまうのです。
吉本歯科医院へはじめてお越しになられた患者さまは、虫歯治療のその工程の違いにまず驚かれます。
「こんな治療は今までどこでも受けたことがなかった」
「なぜ、こんなに違うのですか?」
ほとんどの患者さまがそうおっしゃいます。
恐らく歯の表面処理や封鎖にここまでの工程をかけている歯科医院は全国でも数えるほどだと思います。
吉本歯科医院で治療をお受けになった患者さまが、「なぜこんなにちゃんと治っていくのか」と驚かれる理由は虫歯治療ひとつとってもこんな秘密があるのです。
実は結構てまひまかけています。
日本の保険制度について
では、なぜ一般的な普通の歯医者さんではこんな治療をしないのか?
つまり、国民皆保険制度がありますので、キチンと保険料を払っていれば誰でも保険治療を受けることが出来ます。
世界的に見ても治療費が格安になる保険ですが、実はこの保険には数多くの「問題」があります。
そもそも保険制度というものは、「国民全員が最低限の治療を受けられるようにすること」を目的として作られたものですが、ポイントは「最低限」という言葉です。また、この制度が制定されたのは今から約50年前、戦後まもなく物資が少なく歯の治療にあてられる材料などほとんど無かった時代に作られた「最低限の治療」なのです(――;)
こんなに時代が変わっているのに、いまだにその制度を使い続けているということにそもそもの問題があると思いますが、ご存知のように日本では制度を変えるということは、とてつもなく労力の必要なことです。
残念ですが。。。
ここで気になるのは、「じゃあ保険で良い治療は受けられるの?」ということになりますが答えは「NO」です(><)
まさか、国が認めているのだから、そんな危険なものはないでしょう?
と思われると思います。
しかし、現実にはどうでしょう?
国が決めたもので果たして全てが「安全」かどうかは、昨今のニュースを見ていれば一目瞭然です。
歯科においても、保険治療の弊害は出ており、「保険の詰め物が原因で金属アレルギーになった」「何度も何度も同じところが虫歯になる」「歯周病で歯を失った」などなど数えあげればきりがありません。
歯医者さんでは保険診療を行うと、その治療内容や、処置、使った材料によって保険点数というのがきっちり決められています。
保険診療で治療を行おうとすると、先ほどお話した、「最低限の」という注釈がつく治療しか行うことができません。
その最低限の、という基準ですが私に言わせてみればとても自分自身、または大切な家族、そしてうちのスタッフたちの口に入れられるような材料でもなく、受けたいと思えるような処置内容ではなかったりします。
なので私は家族やスタッフ達の口の中を治療した時に、保険の治療を一切行いません。
お口の中がどうなっていて、どうすればご自分の歯を生涯守ることができるのか、どうぞ知って下さい。
そのためのお手伝いをさせて頂くことが吉本歯科医院の使命と感じています。
「歯の神経を取らないといけない」6つの原因
今回ご紹介している「歯の神経を取らないといけないと言われた」ということですが、あまりにも多いご相談なので、きっと同じようにお悩みの方も多いかと思います。
このような症状でお悩みの患者さまの原因は下記の6つのことが考えられます。
1.歯周病が原因による場合
歯を支える骨を溶かすことにより、歯肉が腫れたり、出血したり、歯がグラグラして揺れていきます。重度の歯周病に侵されると、歯根の先からバイキンが歯の中に入り込み、神経が死んで歯の神経を取らないといけない場合があります。
嫌というほど説明しています(笑)
2.噛み合わせが悪いことが原因
あまり知られていませんが噛み合わせが悪いと歯が割れたり、歯を支える骨が溶けたりしていきます。
ええ?噛み合わせが悪いと歯が割れたり、骨が溶けるの?びっくりされますよね(――:)そうなんです。
噛み合わせが悪いと、噛み合う力が一箇所に過剰にかかってしまい、その強い力でもって歯にヒビが入ったり、歯が割れたり、歯を支える骨が溶けたり(骨吸収)していきます。
バイ菌が侵入するとさらに穴は大きくなり最後は神経にまでバイ菌が達してしまいます。また、歯茎が下がって歯根の表面が磨り減ってえぐれて神経が見えてくる場合もあります。
木こりが木を切り倒すように。そこまでいくと神経を取らないといけない場合があります。
3.歯の根っこに膿がたまっている場合
ここまで行くと「風をかけても泣くほど痛い」くらいの痛みです(><)
神経が死んでバイキンが根っこにまで到達すると、根の先の骨を溶かして膿が出てきます。
4.知覚過敏、歯髄炎の場合
歯ブラシの毛先がすぐに広がってしまうという方、要注意です。
歯ブラシの毛先がすぐに広がってしまうという方、要注意です。
強く大きく磨けばいいというものでは、ないのです。間違った歯ブラシの使い方のせいで歯茎が下がって歯が伸びたようになって、「ぬるま湯を飲んでも神経に触るほど痛い!」と訴えられる方はびっくりするほど多いのです。
せっせと歯ブラシをしたのに、神経を取らなくてはならなくなったなんてシャレにもなりませんから!(泣)
正しい歯ブラシの仕方を覚えてくださいね。
5.かぶせ物をする際に神経が邪魔になってしまう場合
例えば、出っ歯の治療をする時に、かぶせ物をして歯の方向を変える治療があります。
歯の方向を変える時にその歯の神経がかぶせ物にあたって邪魔になることがあります。
そういう時には歯の神経を取らなくてはならない場合があります。
6.虫歯が原因
虫歯により、ばい菌が歯の神経まで達してしまった場合、神経を取らないといけないと診断されることがあります。
以上の6つが「神経を取らなくてはならないと診断される」大きな原因です。
根っこが割れてしまった場合や周囲の骨が溶けてグラグラの場合には、早く歯そのものを抜かなくてはさらにさらに周囲の骨が溶けていきます。
通常、上記の場合、「神経を取って治療する」ことが一般的です。
「神経を取りましょう」と取る前に教えてくれる場合もありますし、また、何も言わずに当然のように神経を取ってしまわれる場合もあります。
神経を取ることは非常に簡単です。
また、神経を取ってしまうともうその歯の感覚が消えますので、痛みを感じなくなります。
しかし、神経をとっても骨や歯ぐきは痛いです。
歯が痛い=神経が生きている=身体が自分自身に警告を発している
ということです。
私達も死んだら痛くなくなりますよね?(――:)
…たぶん?(死んでないから本当のところはわかりませんが・・・・)
しかし、一度神経を取った歯は死んでいますので、非常に強度が弱くなり将来早い時期に、歯の変色が始まったり、グラグラとしてきたり、割れたり抜けてきたりということが予想されます。
そこで、私達の医院では、通常の歯科医院であれば神経を取らなくてはならない症例でも、できるだけ神経を残し治療を行うようにしています。
もちろんどうにも手の打ちようもない場合または神経を残すメリットよりも、取ってしまうメリットの方が大きい場合には「神経を取りましょう」と診断します。
その見極めが実はとっても大事な診断なのです。
また、なぜ「虫歯ができやすい」ことと「噛み合わせの悪さ」が関係するんだ?と思われますよね?
噛み合わせが悪い、つまり歯が正常に並んでいないので、その歯並びの悪い部分には当然プラークが溜まりやすく、いつもバイキンが住み着いている状態になっています。
ですので、噛み合わせが悪い方のお口の中は同じ所ばかり繰り返し悪くなる、ということがよくあります。
もちろんバイ菌は感染症ですので、噛み合わせが悪くても虫歯の無い方はいらっしゃいます。
また、「前歯が折れた」、ということと「噛み合わせの悪さ」との関係は、前歯が折れた、ということは、折れる前からもう既にヒビが入っていたり、飛び出されていたりして折れやすい状態だった、ということが多くあります。
そういう方をよく観察すると折れた隣の前歯にヒビや亀裂が入っている方が多くいらっしゃいます。
正常な歯並びであれば前歯はそうそう簡単に折れることはありません。
全ての治療において、吉本歯科医院では「噛み合わせのバランスが歯科の治療には最も大切である」と考えています。
どうして吉本歯科医院の歯科治療は、患者さまにとって最善の治療を提供できるのか、という理由は、「噛み合わせのバランスを正常にする」という大原則に基づいてすべての治療を行っているからです。
噛み合わせの悪さひとつで、体のバランスは面白いほど崩れていきます。
またまっすぐ歩けなかった人が入れ歯を入れたり、噛み合わせのバランスを正常に戻したりするだけでまっすぐに歩けたりもするのです。そういった意味で、私たち歯科医師は、お口の中で起こっていることを通して患者さまの体全体を「診る」といった視点が絶対に必要です。 吉本歯科医院ではあらゆる治療にこの考え方が基本としてあります。
「診断が変わればその後の治療内容が変わる」のです。
このような方はまずはご相談下さい
- 「神経を抜かないといけない」と診断された方
- 歯をもう大きく削りたくない方
- 何度も同じところが虫歯になる方
- 「歯を抜かないといけない」と診断された方
- 神経治療をしたのに痛みが何日もおさまらない方
- 歯科治療の後、口の中に違和感が残る方
「歯の神経治療、根管治療」については、当院までお問い合わせください
根管治療 歯の神経治療 根管治療専門なら香川県高松市の吉本歯科医院
歯の神経に関するご相談で、
具体的にどのようなお悩みでお越しになるかご紹介します。
☑歯医者さんで歯の神経を抜くと言われたが、絶対に抜きたくない。どうにか抜かずに治療できないか?
☑歯の神経を抜くと言われましたが、歯の神経を抜くとどうなりますか?
☑歯の神経を抜くか抜かないかは歯医者さんによって診断が違うのですか?
☑歯の神経を抜くことになったらどんな治療方法になるんですか?
☑虫歯を削ることで、歯の神経を取らなくてはいけないことはありますか?
☑口の中が虫歯だらけなのですが、歯の神経があるかどうかもわかりません。診てもらえますか?
☑歯の神経を抜いてはいけないと聞いたことがあるのですが、痛くても抜かないほうがいいのですか?
☑歯の神経はどうやって取るんですか?
☑歯の神経を取ったのに痛いと感じるのはなぜですか?
☑歯の神経を抜くメリットとデメリットを教えて下さい。
☑歯の神経、どうしても抜かないといけない場合はどんな状況ですか?
☑歯の神経が死んでいるかどうかはどうやって調べるのですか?
☑歯の神経を取る時は痛みがありますか?
☑歯の神経に膿がたまっていると診断されたのですが、抜かないといけないですか?
☑歯の神経が炎症を起こしているようなのです、抜かずに治療できますか?
上記のようなお悩みがある場合には、お気軽にお問い合わせ下さい。